宿泊施設の口コミ返信は、ただ丁寧に返せばよいものではありません。
結果的に、
良い口コミには「ありがとうございます。またのお越しをお待ちしております」と返してしまう。
悪い口コミには「申し訳ございません。改善いたします」とだけ返してしまう。
どちらも間違いではありません。
ただ、小規模な宿やゲストハウス、民泊、一棟貸しのように、宿の人柄や現場の空気が伝わりやすい施設では、定型文だけの返信は少しもったいないです。
口コミ返信で大事なのは、立派な文章を書くことではなく、宿側が受け止めたことや伝えたいことを、口コミ欄に載せやすい言葉へ整えることです。
この記事では、宿泊施設向けに、良い口コミ・悪い口コミへの返信例文と、返信を書くときの基本を整理します。
詳しく読みたい方は、内容に合わせてこちらも参考にしてください。
宿泊施設の口コミ返信で大事なこと
口コミ返信を書くときは、最初から完成した文章を作ろうとしなくて構いません。
まずは、宿側として言いたいことを雑に書き出します。
良い口コミなら、たとえば次のような内容です。
- 清掃を褒めてもらえて嬉しい
- スタッフの対応を見てくれていたのがありがたい
- また泊まりたいと言ってもらえたのが嬉しい
悪い口コミなら、たとえば次のような内容です。
- 不快にさせたことは申し訳ない
- ただ、建物や立地の都合ですぐには変えられない
- 事前案内が足りなかったかもしれない
- 次から分かりやすく伝えたい
最初からきれいに書こうとすると、本当に伝えたかったことが消えやすくなります。
まずは宿側の本音や受け止めを出し、そのあとで公開しやすい言葉へ整える。
この順番の方が、定型文ではない返信になりやすくなります。
良い口コミへの返信例文
良い口コミへの返信は、感謝だけで終わらせないことが大切です。
「ありがとうございます」に加えて、何が嬉しかったのかを少しだけ入れると、返信が自然になります。
部屋がきれいだったと言われた場合
口コミ例:
お部屋がとてもきれいで、気持ちよく過ごせました。
返信例文:
このたびはご宿泊いただき、ありがとうございました。
お部屋の清掃についてお言葉をいただき、大変嬉しく思います。気持ちよくお過ごしいただけたようで安心いたしました。
また機会がございましたら、ぜひお立ち寄りください。
スタッフ対応を褒められた場合
口コミ例:
スタッフの方が親切で、安心して泊まれました。
返信例文:
この度は私たちの宿を見つけてくださり、ありがとうございました。
スタッフの対応について温かいお言葉をいただき、大変励みになります。安心してお過ごしいただけたとのこと、嬉しく拝見しました。
またお近くへお越しの際は、ぜひご利用ください。
また泊まりたいと言われた場合
口コミ例:
とても良い宿でした。また泊まりたいです。
返信例文:
先日は【宿名】での時間をお過ごしいただき、ありがとうございました。
「また泊まりたい」とのお言葉をいただき、大変嬉しく思います。今回のご滞在が気持ちのよい時間になっていましたら幸いです。
またお迎えできる日を、心よりお待ちしております。
良い口コミへの返信をもう少し詳しく知りたい方は、こちらの記事でケース別に整理しています。
良い口コミへの返信例文|宿泊施設が毎回同じ返信にしないための書き方
悪い口コミへの返信例文
悪い口コミへの返信では、まず感情的に返さないことが大切です。
ただし、何でも全面的に謝ればよいわけではありません。
事実と違うことまで認めたり、実際には対応できない改善を約束したりすると、後から苦しくなります。
悪い口コミへの返信では、次の順番で考えると整理しやすくなります。
- 不快に感じさせた点を受け止める
- 宿側として説明できる事実があれば短く伝える
- 今後できる範囲の対応に触れる
- 最後は冷静に締める
騒音について書かれた場合
口コミ例:
道路沿いで車の音が気になり、あまり眠れませんでした。
返信例文:
このたびはご宿泊いただき、ありがとうございました。
車の音により十分にお休みいただけなかったとのこと、ご不便をおかけいたしました。立地上、時間帯によっては道路の音が聞こえる場合がございます。
今後は、事前のご案内や表記の分かりやすさについて見直してまいります。
清掃について書かれた場合
口コミ例:
部屋の隅にほこりがあり、清掃が行き届いていないように感じました。
返信例文:
当館へのご宿泊、誠にありがとうございました。
清掃が行き届いていない箇所があり、ご不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。
今後は清掃後の確認をより丁寧に行い、再発防止に努めてまいります。
チェックインについて書かれた場合
口コミ例:
チェックインの案内が分かりにくく、到着時に少し困りました。
返信例文:
この度のご滞在、ならびにお忙しい中クチコミをいただきありがとうございます。
チェックイン時のご案内が分かりにくく、ご到着時にご不便をおかけいたしました。
初めてお越しのお客様にも迷わずご利用いただけるよう、案内文や表示の分かりやすさを見直してまいります。
悪い口コミへの返信をもう少し詳しく知りたい方は、こちらの記事でケース別に整理しています。
悪い口コミへの返信例文|宿泊施設が感情的に返さないための書き方
口コミ返信でやってはいけないこと
口コミ返信では、文章の上手さよりも、避けるべき対応を避けることが大切です。
特に、次のような返信は避けた方が無難です。
- 感情的に反論する
- 事実と違うことまで認める
- 実際には対応できない改善を約束する
- どの口コミにも同じ定型文で返す
- 謝罪だけで終わり、何を受け止めたのかが分からない
たとえば、道路の音や周辺環境など、すぐには変えられないことに対して「改善します」とだけ書くと、次に同じ口コミが来たときに苦しくなります。
その場合は、次のように書く方が現実的です。
立地上、すぐに改善することが難しい点ではございますが、事前に状況が伝わるよう、案内内容を見直してまいります。
無理にすべてを謝るのではなく、受け止める部分と、説明する部分を分けて書くことが大切です。
返信文を作る前に、言いたいことを書き出す
口コミ返信は、最初から完成文を書こうとしなくて構いません。
まずは、宿側として言いたいことを短く書き出します。
たとえば、悪い口コミに対しては、
- ここは申し訳ない
- これは事前に案内していた
- すぐには変えられない
- でも次から分かりやすく伝えたい
このくらいで十分です。
良い口コミに対しても、
- 清掃を見てもらえて嬉しい
- 地域の雰囲気を楽しんでもらえてよかった
- また来たいと言ってもらえたのが嬉しい
というように、まずは雑に書きます。
そのうえで、公開できる言葉へ整えると、定型文ではなく、宿の温度が残る返信になりやすくなります。
悪い口コミを消したいと思ったときは
悪い口コミを見ると、まず「これは消せないのだろうか」と感じることがあります。
事前に説明していた内容を書かれていたり、立地や建物の都合などすぐには変えられないことを強く指摘されていたりすると、宿側としても割り切れない気持ちになります。
ただし、悪い口コミは、宿側が消したいと思っただけで削除できるものではありません。
個人情報、スパム、差別的・攻撃的な内容、実際の宿泊と関係がない可能性がある口コミなどは、各サービスのルールに沿って報告や削除依頼を検討できます。
一方で、宿泊者の感想として書かれた不満や、評価が低いだけの口コミは、削除が難しいこともあります。
消せない口コミは、返信で次に読むお客様への印象を整えることが大切です。
感情的に反論するのではなく、受け止める部分と説明する部分を分けて書くと、宿側の対応姿勢が伝わりやすくなります。
悪い口コミを削除できるか迷う場合は、こちらの記事で詳しく整理しています。
悪い口コミは消せる?宿泊施設が削除依頼の前に知っておきたい対応
口コミ返信に迷ったら、ペイトーで整える
口コミ返信は、感情のまま返すと強くなりすぎます。
一方で、定型文だけにすると、宿側の思いや事情が消えてしまいます。
「ペイトー」は、そんなときに使える小さな下書き場です。
実際の口コミと、宿側が返信で言いたいことを入れると、口コミ欄に載せやすい文面に整えます。
きれいごとに寄せすぎず、かといって角が立ちすぎないように。宿側の言いたいことを残しながら、読まれて困らない言葉に直していきます。
返信案は、「掲載用」「人間味あり」「短め」の3つ。
そのまま使っても、少し手直ししても構いません。
感情のまま返してしまう前に。
あるいは、いつもの定型文で済ませてしまう前に。
一度、ペイトーに言いたいことを置いて、返信文を整えてみてください。
まとめ
宿泊施設の口コミ返信では、きれいな文章を書くことよりも、宿側が何を受け止め、何を伝えたいのかを整理することが大切です。
良い口コミでは、感謝だけで終わらせず、何が嬉しかったのかを少し言葉にする。
悪い口コミでは、感情的に反論せず、事実と受け止めを分けて書く。
例文は便利ですが、そのまま使うだけでは定型文になりやすくなります。
まずは宿側として言いたいことを雑に書き出し、それを口コミ欄に載せられる言葉へ整えていく。
その方が、無理に作った文章ではなく、宿の温度が残る返信になります。